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延岡・大武の「神社エール」プロジェクトで初の商品販売 神社を支援

(左から)プロジェクトリーダーの松本憲征さん、クリエーターの河野裕太さん

(左から)プロジェクトリーダーの松本憲征さん、クリエーターの河野裕太さん

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 延岡市大武町でまちづくり、環境保護を進める団体「0024 ODAKE River project(ゼロゼロニーヨンオーダケリバープロジェクト)」(延岡市大武町、TEL 080-5600-1689)が12月26日、ジンジャーシロップ「inori~いのり~」の販売を始めた。

商品化されたジンジャーシロップ「inori~いのり~」

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 同商品は、町内の空き地や休耕地で無農薬・有機肥料で育てた地元産のショウガを活用し、無添加ジンジャーシロップとして加工したもの。売り上げの100%を老朽化した大武神社の維持管理費に充てる企画「神社yell(エール)プロジェクト」の一環として販売した。

 「神社yellプロジェクト」は大武神社が今年迎える創立500年祭に向けて、2020年に始動。プロジェクトの名前は「神社にエールを送る(応援する)」とショウガの加工品「ジンジャーエール」を掛けたもの。初年度は1キロのショウガを試験栽培し、6キロを収穫。2年目となった2021年は畑を増やし、20キロのショウガを栽培、200キロを収穫し、288本のジンジャーシロップに加工した。

 プロジェクトリーダーの松本憲征さんは「栽培から加工、デザインやラベル制作まで、地区の人たちの力を借りてでき上った。商品名には『コロナ禍で世界中の人がさまざまなことに祈りをささげた一年になったのでは』という意味も込めた。私たちは環境保護団体なので、無農薬・有機肥料にこだわって育ててきた。加工も無添加にこだわり、『旬果工房てらす』(高千穂町三田井)さんにお願いした。完成した商品は大武神社で祈とうもしてもらった。大武産のショウガと鹿児島産のきび砂糖だけを使い、シンプルな味にしたので、さまざまな飲み方で味わってほしい」と話す。

 同団体所属でクリエーターの河野裕太さんは「12月26日に販売を始め、1週間でほぼ完売した。一部『ハートラップ』(延岡市恵比須町5)と『...BASE(ベース)』(延岡市恵比須町3)で取り扱っているので、店に足を運んでもらえたら。大武神社で間伐材を活用して作った絵馬掛けも行っているので、お詣りに立ち寄ってもらえたら」と呼び掛ける。

 松本さんは「大武町は高齢化が進み、時代とともに神社や町の維持管理も従来の方法では難しくなってきている。私たちが活動することで、住民の町への思いを大事にしつつ、神社をみんなで支える雰囲気を作っていくとともに、地域課題の新しい解決方法を提案していけたら。今後も継続して資金を得ていくために、今年も大武産のショウガを栽培し、ジンジャーシロップを作る予定。地域外の若者に畑に関わってもらったりコンポストを運営したりと新しいことにも挑戦していきたい」と話す。

 辛口と甘口があり、価格は各1本1600円。

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