宮崎・日之影町で「青雲橋」と書かれた58の連だこを揚げる動画が2月9日、ユーチューブで配信された。

連だこが無事に揚がり喜ぶ町の人たちと日本香堂の社員たち

　日之影川をまたぐ峡谷に架設された鋼製のアーチ橋「青雲橋」がる同町。「青雲」のテレビCMで知られる線香メーカー「日本香堂」（東京都中央区）と2020年から交流を続ける。きっかけは当時、地域おこし協力隊員だった重信誠さんが作った動画。ユーチューブチャンネル「日之影スタイル」で同社のCMを模し、「青雲」に1字加えた「青雲橋」と書いた55個の連だこを揚げ、動画を制作。同社公式ツイッター（当時）で、このことを取り上げた。

　1月19日、同社CRM推進室の西森ゆずなさんら3人が同町を初めて訪れた。重信さんら町の人たちは歓迎の意味を込め、昨年9月に線香「青雲」が58周年を迎えたことから、58個の連だこを揚げることを決めた。当日、同町地域振興課の職員らが旧高千穂鉄道の日之影川橋梁に集合し、たこ揚げにチャレンジ。無風状態が4時間続いた後、ようやく風が吹き始め、最終的に60メートル超の長さの連だこが揚がった。現在、同町の地域プロジェクトマネジャーを務める重信さんは「今年は辰（たつ）年だが、まるで連だこの龍が大空を舞っているようだった。青雲橋を背景に本家CMを撮影していただけたら」と夢を語る。

　西森さんは「連だこが揚がっていく姿にとても感動した。午前中風が吹かない状況が続き、本当に揚がるかと心配していた分、揚がった時の喜びはひとしおだった。今回のご縁を大事にして、今後も日之影町と良い関係を構築していければ」と話す。

　動画はユーチューブチャンネル「日之影スタイル」で公開している。