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アンティーク絵はがきで歴史たどる「のべおか温故知新」 延岡発展の軌跡つづる

甲斐盛豊さんのアンティーク絵はがきコレクションが冊子に

甲斐盛豊さんのアンティーク絵はがきコレクションが冊子に

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 延岡市小峰町在住の甲斐盛豊さん所蔵の貴重な絵はがきコレクションが、「絵葉書でたどる のべおか温故知新~甲斐盛豊アンティーク絵葉書コレクション~」としてまとめられ、12月18日に販売を始めた。

明治、大正、昭和前期の絵葉書250枚を解説

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 明治末期から大正、昭和前期(30年代ごろまで)に延岡を中心に制作されたアンティーク絵はがき約250枚を、時代背景や風俗などの解説文を添えて紹介する。延岡発展の軌跡を紐解いた貴重な一冊。

 日本国内で絵葉書が登場するのは1900(明治33年)年の郵便法規則改正以降で、日露戦争が勃発した1904(同37)年ごろにブームが到来した。絵はがきは作られた当時の社会環境や流行、風俗などを多角的にうかがい知ることができる貴重な資料として注目されている。

 編集作業に当たったコンテンツ制作会社「0982」(延岡市大貫町、TEL 0982‐20‐0982)の馬場和久さんによると、延岡市は戦前の相次ぐ大火や、1945(昭和20)年6月29日の大空襲などにより、市の中心部にあった役場や民家が甚大な被害を受け、重要な史・資料が焼失してしまったことなどから、当時を知る史・資料が極めて少ないという。

 小峰町生まれの甲斐さんは2008(平成20)年、60歳の時に自らが起業したビル管理会社「大和エス・イー・シー」(岡山県倉敷市)の会長職を辞し、延岡に帰郷。以来、小峰焼の復元など南方地区を中心とした延岡の古い歴史、文化の掘り起こしに心血を注いできた。現在は延岡史談会副会長を務める。

 このコレクションも帰郷後、インターネットの古書販売やオークションなどを通じ地道に収集してきた貴重なものばかり。今回の発刊を機に、延岡市に寄贈している。

 甲斐さんは「馬場さんのお力添えで延岡人のアイデンティティーにつながるような冊子ができた。ご年配の方々には、当時を思い出し人生を振り返るツールとして、若い人たちには延岡人としての誇りを感じる教材として活用してもらえばありがたい」と話す。

 A4判、フルカラー100ページ、上製本仕立てで、価格は4,400円。問い合わせ、予約は発行元の「0982」か、販売元の「ホルプ九州」(延岡市構口町、TEL 0982‐32‐3834)へ。延岡駅前複合施設「エンクロス」内の蔦屋書店(延岡市幸町、TEL 0982‐20‐3700)でも販売する。

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