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100年育てた木を100年使う「百年木材」 3世代使える木馬など新商品展示

祖父、父の事業を受け継ぐ予定の林紗由美さん

祖父、父の事業を受け継ぐ予定の林紗由美さん

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 宮崎・日向の製材会社「グロースリング」(日向市日知屋)が10月2日・3日の2日間、塩見に新設したギャラリーで展示会を開く。テーマは同社が手掛けるプロジェクト「百年木材」。

大分県由布市の木工クリエーター、神野達也さんと作り上げた木馬

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 同プロジェクトは「100年育てた木を100年使う」のコンセプトの下、製材会社が100年以上育てた木を使い、家具や小物を企画し販売するもの。岸本泰生社長が、近年樹齢の長い木材が活用される場が減ったと感じ、事業として立ち上げた。今年3月には、大阪でダンサーとして活躍していた長女の林紗由美さんが日向に帰郷。同事業部マネジャーを務めるようになった。

 林さんは「2年ほど前から月1回程度日向に戻ってきたり、リモートで会議に参加したりして百年木材の事業に携わっていたが、現場に行かないと分からないことがあると思い、ダンスの仕事を全てやり終えUターンした。この事業は、デザイナーや加工業者などいろいろな人と関わって行う、ものづくりの世界。家具や食器、雑貨などを作り出すので女性目線も生かせると思う」と話す。

 林さんは「昔は家の柱には高樹齢木のスギやヒノキを使うなどの需要があったが、今は生かされる場が少ない。だからこそ、普段の暮らしの中で使えるカッティングボードやアロマウッドとして製品化し、その木が持つ歴史やストーリーを身近に感じてもらえれば。ワークショップなどのイベントも行い、木材のことをいろいろと知ってもらい、林業や日本の田舎を盛り上げていきたい」と笑顔を見せる。ゆくゆくは百年木材を会社の事業の柱にしたい考え。

 現在、百年木材を多くの人に知ってもらおうとクラウドファンディング(CF)も行っている。CFを記念して大分県由布市の木工クリエーター、神野達也さんと共に商品化した木馬をリターン品の一つにしている。

 展示会では木馬の他、神野さんデザインの樹齢130~150年のスギ材の柾目を生かしたテーブルや長椅子、アロマウッド、障がい福祉サービス事業所「向陽園」(宮崎市)による「かがみ餅-檜(ひのき)」、木工品を手掛ける「木屋工房」(国富町)のカッティングボードなども展示する。

 開催時間は10時~17時。予約制で、希望者は電話(TEL 070‐3842‐5910)で申し込む。10月16日・17日には初のオンラインワークショップを予定。

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