見る・遊ぶ 買う

宮崎・延岡の菓子店「虎彦」の移動販売店舗が1周年 ダンサー、歌手がスタッフに

(左から)プロダンサーの遠田さんと歌手の清田さん

(左から)プロダンサーの遠田さんと歌手の清田さん

  • 56

  •  

 菓子店「風の菓子 虎彦」(延岡市幸町、TEL 0982-32-5500)の移動販売店舗「虎の子便」が5月1日、オープン1周年を迎える。

約40種の菓子が並ぶ「虎の子便」

 同店は新型コロナウイルス感染症の拡大によって、土産や進物用の需要が減ったことを受け、軽自動車のバンを店舗とし、延岡市内を回ることにした。好評だったことから、昨年9月後半にバンを2台にし、延岡市内を58エリアに分け、毎日2便で回ることになった。10月からは2カ月に1度、門川町、美郷町、諸塚村、椎葉村、日之影町、高千穂町、五ヶ瀬町までエリアを広げて毎日販売する。

[広告]

 社長の上田耕市さんは、コロナ禍がきっかけで始めたことだが、終息後も続けたいと考えている。「最初は妻と二人でお客さまのところに出向いたが、1カ月もたたないうちにこれはずっと続けていきたい商いのスタイルだと感じた。店に来ていただく場合は、お客さまは出掛けていくという構えが必要だが、こちらが行けば、部屋着のまま、サンダルのままリラックスして来られ、お客さんの日常にお邪魔させてもらう形になる。よりオープンマインドで話ができ、『また来てね』とラブコールも送ってもらえ、相思相愛の関係にもなれる。足が悪い高齢者や免許証を返納したから車が運転できないという人もいて、思った以上に『来てくれたら助かる』という人が多く、ニーズの高さを肌で感じた」と話す。

 現在は虎の子便でチームを作り、社長の次女・吉弘和泉さんがリーダーとなって、58に分けたエリアごとに、シフトを組む。お客さんの好みや訪問希望の時間帯などをエリア別のノートに記し、申し伝えをすることできめ細かな対応ができるよう工夫している。和泉さんは「お客さんの率直な意見が聞け、顔なじみになることで親近感が増すのが虎の子便のいいところ。先日は、いつもいらっしゃるおばちゃんが来なかったので、何かあったのかと心配して探しに行ったが、ひょっこり出て来られて安心した」と笑顔を見せる。

 昨年10月にスタッフに加わった遠田(とおだ)顕裕さんは、大阪でプロダンサーとして活動していた。現在も延岡でダンス講師を務める傍ら、虎の子便に乗り、地域を回る。遠田さんは「買っていただいたお礼にダンスを踊ることもある。昔、お菓子屋さんが紙芝居を子どもたちに披露していたような感覚。お客さんが喜んでくれたら、なんぼでも踊る」と話す。この日も、ストリートダンスを披露したところ、初めて見たというお客さんが「いいもん見せてもらった」と涙を流して喜んでいた。

 島野浦出身で今年3月にスタッフとなった清田満哉さんは、東京でシンガー・ソングライターとして活動していた。バックコーラスなども経験した後、3、4年前から仕事をやめて各地を旅していたが、コロナ禍をきっかけに延岡に帰郷した。「実は帰ってきてから、サーフィンをやる時だけ外出するような生活をしていた。声を掛けてもらい、縁あってこの仕事を始めたが、人と触れ合うことが好きだとあらためて感じている。社長がいう物を売りに行くのではない、笑顔をなってもらうのが僕らの仕事ということに共感した」と話す。この日は、障がい者施設前で販売後、自作の曲「虎の子便」を初めて披露し、お客さんの手拍子に合わせ歌を歌った。

 虎の子便では、「破れ饅頭(6個入り)」(590円)、「チーズ饅頭」(160円)、「ねりきり上生菓子」(270円)などの定番商品から、一番人気商品という「りんごキャラメルパイ」(160円)や季節限定の「レモンロールケーキ」(290円)、「美々地の濃いよもぎ餅」(180円)、「苺大福(白)粒あん」(210円)など約40種を販売する。

 上田社長は「うちに寄ってほしい、持って来てほしいお菓子があるなどの要望は、事前に連絡をもらえればできる限り対応する」とも。毎月同じ日に決められたルートを回る。

 虎の子便の営業時間は10時~16時。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース