雑穀を使った料理を専門に教える「つぶつぶ料理教室 ヒミツキチ」(延岡市北方町、TEL 090-7165-0323)が5月27日、スタートから1年を迎える。
「ニンジンとキヌアのつぶつぶスープ」(手前)をメーンにしたメニューの一例
主宰するのは舩津沙弥香さん、宏さんの夫婦。神奈川県で生まれ、すぐに延岡市で育った沙弥香さんは、小さい頃からアレルギーや便秘に悩まされ、20代で体調が悪化。日本で昔から食べられてきた穀物を主食とし、豆や野菜などの植物性食品をとるビーガン料理に出合い、心身ともに健康になった経験を持つ。
日向市、福岡市などで仕事をした後、2014(平成26)年、師事していた「未来食つぶつぶ」創始者の大谷ゆみこさんが運営する東京の店「つぶつぶカフェ」でシェフとして働くことに。店に通い、後に同僚となる宏さんと出会い、結婚。宏さんも福岡県の出身だったことから、「九州に帰ろう」と沙弥香さんの故郷である宮崎県に2020年4月に移住した。
沙弥香さんは「絶不調で仕事をしているときは、昼休みに点滴を打たないと持たないほどだった。拒食にも過食にもなり、体重が70キロになったこともある。雑穀料理に出合ってから、食生活が改善され、自然に20キロ減量することができた。心身ともに軽くなり、優柔不断や自信のなさが消え、夢を持って生きられるようになった」と振り返る。「雑穀を意識して食べるようになると痩せている人は体重が増え、太っている人は体重が減る。夫は前者だった」とも。
宏さんは「もともと人間の体は能力を持っているが、その特性が食べるものによって生かされていない場合がある。雑穀料理を通して、その人がその人らしくなることができる。私が身をもって経験したので、食で自分の可能性が広がることをほかの人にも伝え、その輪を広げたい」と話す。
教室には福岡から通う人もいる。沙弥香さんは「雑穀料理は時間がかかると敬遠される人もいるが、30分ほど鍋を火にかけるだけなど、調理としては簡単で保存性も高い。食物繊維やミネラルが豊富で、忙しい人にこそ知ってほしい。まずはどんな料理か食べてみたいという方を対象にしたランチ会を開くので興味のある方は参加いただければ」と話す。4月15日・16日は1周年を記念して、「はじめましてのランチ会」を開く。開講時間は11時30分~13時。定員は各日5人。参加費1,500円。