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宮崎・美郷で990年続く「御田祭」 112人の早乙女が田植え

神田に稲を植える早乙女さん(撮影・千葉雄一)

神田に稲を植える早乙女さん(撮影・千葉雄一)

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 宮崎・美郷の田代神社(美郷町田代)で7月7日、約990年続く伝統行事「御田祭」が行われた。

「青年みこし入れ」で恒例の泥の掛け合い

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 平安時代の1032年、神社が創建した時から行われているという祭り。土地の五穀豊穣(ほうじょう)、住民の無病息災を祈願し、「牛馬入れ」「豊年神楽奉納」「子どもみこし入れ」などが行われた。

 神社では年間を通して、5月の「床上げ」から10月の「稲刈り」、11月には「カマド御払い神事」と農耕行事が開催される。これらは「田代神社の御田祭と農耕行事」として1988(昭和63)年に県指定無形民俗文化財に指定された。

 牛馬入れは、24アールの神田を牛が駆け巡り、飛んだ泥しぶきを浴びると無病息災が約束されるといわれる。泥を浴びて喜ぶ客の様子が見られ、馬が勢いよく駆け出し神人が落馬する場面では歓声が上がった。県内外からたくさんの写真愛好家が集まり、会場にはシャッター音が鳴り響いていた。

 祭りの最後には、町の中学生や周辺地域の女性など一般公募で集まった112人の「早乙女さん」による田植えも行われた。

 美郷町企画情報課の田常浩二さんは「例年から6000人訪れる御田祭。祭りの1週間前から雨が続いていたので、心配していたが天気に恵まれ感謝している。今年4月に『宮崎県林業技術センター』が開校し、『青年みこし入れ』では生徒さんが参加してくれた。美郷町の林業も後継者不足。祭りを通して地元の人と交流してもらい、愛着を持ってもらえたら」と話す。

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