宮崎・日向の日向市しごと創生拠点で9月20日、現役の東大生が子育て中の母親を対象に講演した。
東京大学2年生の黒木海仁さんは日向市出身。夏季休暇中に帰省し、母の香織さんが知人から「東大に行っている息子さんの話が聞きたい」と言われたことをきっかけに企画し、「~塾なし・参考書なし・しっかり睡眠~東大生、どんな勉強をしたの?」と題して講演を行った。
黒木さんは「高校1年生の時に、祖父から『東大に行ってみれば』と言われ東大を初めて意識し、優秀な人がたくさん集まる東大を目指したいと思った。大事なのは基礎知識。繰り返し勉強することで合格できた」と話す。宮崎市内の私立中学、高校に入学し、毎日2時間の電車通学を強いられたが、その時間を勉強に充てたこともよかったという。
ハンドメード雑貨の製造、販売を手掛ける傍ら、イベントペース「ラカオリ カフェ」を運営する香織さんは、定期的に女性向けのトークイベントなどを行っている。「今回は息子の話を聞いてもらうことで、母親の皆さんの視野を広げてほしいと思った。地元・日向からでも東大に合格でき、ふだんつい思ってしまう『そんなの無理』という気持ちを少しでもなくすきっかけにしてもらえたら」と話す。
東京から偶然、サーフトリップに来ていた東大卒、東大大学院卒の会社員3人もゲストとして講演会に参加。それぞれが東大を目指した理由から、現在の就職活動の現状まで、ざっくばらんに話をした。
10カ月の男児の母で、30代主婦の参加者は「初めての子育てで不安があるので参加した。子どもが進学するのはまだまだ先のことだが、いろいろな話が聞けてためになった」、小学6年の女児の母は「話を聞いて親子は信頼関係が大切だと思った。子育てに悩みは尽きないが、参加してよかった」とそれぞれ話した。