宮崎・延岡のブランド魚「ひむか本サバ」が10月22日、タイへ初出荷された。
県内の地銀「宮崎銀行」と食の海外進出のプラットフォームづくりや支援を行う「epoc(エポック)」(東京都港区)が2017年に地元の水産、農畜産事業者やフードサービス事業者向けの海外展開、インバウンド対策などに関しビジネスマッチング契約を締結。epocがタイで飲食店の経営や販路開拓を行っていることなどから、今回の初出荷へとつながった。
「ひむか本サバ」とは、養殖サバの事業者団体「北浦養殖マサバ協業体」(延岡市北浦町)が養殖するサバで、地元漁師の「市場で、より価値の高い魚を手掛けたい」という思いから生まれたもの。刺し身用の高級魚として県内はもとより、東京、大阪などの飲食店で提供される。
epocの吉田孝敬さんは「宮崎で水産品、農畜産品をいろいろと見て回ったが、ひむか本サバは品質のよさに目を見張るものがあり、これなら海外の人にも自信をもって販売することができると即決した。出荷の1週間前から餌を与えないなどの工夫をし、処理やパッキングも丁寧になされているので、いい状態でタイへ届けることができている。少量ではあるが、1週間に2回の輸出を今後も続けていき、ブランディングも進めながら、輸送コストを下げる努力をし、大きなビジネスにしていきたい」と話す。北浦漁港から出荷され、2日半でタイへ届けられるという。今後はそのほかの産品を同送するなどし、コスト削減と輸出拡大を目指す。
今回出荷したサバはバンコクのすし店や日本料理店、日系の百貨店内の飲食店で提供される。