宮崎県門川町のイタリア料理店「ブリス」(門川町東栄町1、TEL 0982-63-3925)が12月6日、開店10年を迎える。
同店のオーナーシェフ、河野智明さんは門川町の出身。延岡学園を卒業後、18歳で料理の世界に入り、宮崎市内のイタリアン、会席、創作料理店などで修業を積み、2005(平成17)年に延岡市で独立。2010(平成22)年に「故郷の門川町を盛り上げたい」と、現在の東栄町に移転した。
これまでに「門川ハモのカラスミオイル漬け」「門川ハモのスモーク」など、地元の食材に光を当てた商品開発に取り組んだり、地元の漁師と協力して「オオニベ」の消費拡大に努めたりと、常に門川町の将来を見据え、歩んできた。
「飲食店オーナーとして自分にできる貢献は、地元の食材を一人でも多くの方に知ってもらうこと。海の幸も山の幸も豊富なので、まだまだ生み出したい料理はたくさんある」と河野さん。
今年4月には「コロナゼロコース」(5,670円・2人分)を考案。水産物加工の「水永水産」の干物を使った魚料理や純国産のカラスミを加工・販売する「さーてくろしお」のカラスミをふんだんに使用したパスタ、全国で唯一オオニベを養殖する庵川漁港の「秀恵丸」の魚のスモーク、完熟ミニトマトを生産する「いけとも農園」のトマトを使ったデザートやドリンクなど、地取れの食材をぜいたくに使ったコースで、コロナ禍でも地元を応援しようと町おこしに奮闘した。
12月1日からは、10周年を記念して「門川食べ尽くしコース」(1人3,000円、ドリンクは別料金)を提供している。前日までに要予約。テークアウトの場合はオードブルスタイルになる。
「皆さんのおかげでなんとか10年続けることができ感謝したい。今年は5種類のパスタソースの食べ比べセットをふるさと納税に初めて出したところ、好評を得た。門川産の食材をふんだんに使用したパスタソース5種類は人気商品」と河野さん。「現在、店内での食事は人の密度を高くしないために1日6組までに限定し、7人以上の場合はテーブルを一つにせず分けてお掛けいただく。安心して食べに来てほしい」とも。
営業時間は11時30分~15時、18時~21時30分。日曜定休。