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宮崎・高千穂に無人古書店「ほん、と」 コロナ禍の観光地に新たな活気創出

「高千穂郷食べる通信」の編集長でもある店主の佐藤翔平さん

「高千穂郷食べる通信」の編集長でもある店主の佐藤翔平さん

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 宮崎県高千穂町に10月17日、無人古書店「ほん、と高千穂」(高千穂町)がオープンした。店員はおらず、年中無休で24時間営業する。

「支払いはガチャガチャで」など買い方はこちらで

 場所は神話のふるさととしても有名な高千穂の観光地、天岩戸神社前の商店街。店主の佐藤翔平さんが、空き店舗をリノベーションして完成させた。店内に並ぶ本のほとんどは「誰かが寄付した本」。本の価格は200円、500円、700円、1,000円の4種類で、会計はガチャガチャにお金を投入して行う。日南市の油津商店街に昨年8月、無人書店「ほん、と」(店長・杉本恭佑さん)がオープンし、人件費をかけないことで経営を成り立たせ、街の中に交流を生み出している好例に着目し、佐藤さんも同店のオープンを決意した。

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 「コロナの影響で観光客が減少した天岩戸神社前の商店街に賑(にぎ)わいを取り戻したいと思った。観光客が地元の人と触れ合う場にもなるし、地元の人の交流の場にもなる。本と商店街を通じて、誰かと誰かがつながる。そしてこの商店街のことを好きになってくれたらうれしい。そんなことを考えるとワクワクする」(佐藤さん)

 店内には名刺サイズのメッセージカードが置かれ、本を寄贈した人や読んだ人とのコミュニケーションが発生する仕掛けも用意。今後は店内のシェアスペースをレンタルし、コーヒーや雑貨、採れたての野菜の販売なども予定する。「本と一緒に、誰かが日替わりや週替わりで出迎える場所に育てていきたい」と佐藤さん。「自分が暮らしていて楽しい、やっていて楽しいと思えることを手掛けていきたい。これからも自分を信じて楽しい未来をデザインしていければ」とも。

 同店の内装や看板作成費用を捻出するため、佐藤さんは現在クラウドファンディングにも挑戦している(10月31日まで)。