宮崎県日向市で昨年活動を始めたNPO法人「フードバンク日向」が2月1日、子どもの貧困の実態を学び、解決策を探る「宮崎フードバンク勉強会」を日向市しごと創生拠点(日向市鶴町2)で開催する。
「今、日本の子どもの7人に1人が相対的貧困状態にある」と話すフードバンク日向の堀アトム理事長。「相対的貧困」とは、その国の等価可処分所得の中央値の半分に満たない世帯のことを指し、その世帯で生活する18歳未満の子どもの存在と生活状況のことを「子どもの貧困」という。
「こうした子どもたちは、毎日の衣食住に事欠く『絶対的貧困』とは異なるが、経済的困窮を背景に教育や体験の機会に乏しく、地域や社会から孤立し、さまざまな面で不利な状況に置かれてしまう傾向にある」と指摘する堀さんは「日本の子どもの貧困率は今、OECD加盟国の中で最悪の水準。子どもの貧困率は1980年代から上昇傾向にあり、SDGs(持続可能な開発目標)の観点からも『誰一人取り残さない』という強い意志を持ち、地域で解決に導くことが求められている」と話す。
当日は、社会福祉士の資格を持ち、NPO法人「ままのて」などで子どもの学習支援や、子どもの貧困対策に取り組む九州保健福祉大学講師の日田剛さんが、「宮崎における子どもの貧困」について基調講演。宮崎市内で子ども食堂のネットワーク構築や子どもの貧困をテーマとした活動を行う団体「みやざき子ども未来ネットワーク」の立ち上げにも関わった「ナチュラルビー」社長の長友宮子さんと、フードバンク日向理事長の堀アトムさんも参加するパネルディスカッションも行う。
開催時間は13時~15時30分。