日向市文化交流センター(中町)で12月26日、市内の小中学生が参加した「牧水かるた大会」が行われた。
日向市東郷町は歌人・若山牧水の生まれ故郷。同大会は牧水の短歌に親しむことで、児童生徒の読む力、聞く力を養い、故郷を愛する心を育むことを目的とする。牧水かるたを通して学校間の交流も図る。小学校の部、中学校の部に分かれ、市内247人の小中学生が参加。4人1組のチーム対抗戦と個人戦で技を競った。
チーム戦に出場した財光寺南小6年の福田彩乃さんは「昨年チーム戦で優勝し、今年も連覇を狙いたいと昼休みに練習してきた。試合では、まず自分の近くにあるかるたを覚えて、確実に取っていきたい」と意気込みを話していた。
試合が始まり上の句が読まれると、真剣なまなざしで下の句を探し、迫力ある戦いが繰り広げられた。優勝したのは、チーム戦が小学校の部で251枚を獲得した「もものはな」(財光寺南小学校)、中学校の部で189枚を獲得した「思ひ出」(東郷学園)。個人戦は、小学生の部で100枚を獲得した坪谷小6年の黒田紗良さん、中学校の部は98枚を獲得した平岩小中9年生の児玉夢生さん、齋藤有紗さん、東郷学園7年の稲田百華さんの3人が1位となった。
中学校の部のチーム戦で優勝した甲斐彩花さんは「まさか優勝できるとは思っていなかった。地元に牧水先生の生家があるので、優勝できてとてもうれしかった。来年もこの大会に参加し、連覇を目指したい」と話す。
閉会式で講評した今村卓也日向市教育長は「昨年同様、試合は熱戦ばかり。100枚を獲得した選手もおり、学校で練習してきた成果が出ていた。試合が終わり、来年はもっと上を目指したいという子もいると思う。自分の思いを来年につなげてほしい。かるたを通じて、郷土の偉人を知り、日向を大切にしようとする思いを大事にしてほしい」と総括した。