日向市の日向工業高校(平岩)が「建築甲子園」宮崎県大会予選を勝ち抜き、県代表としてベスト8以上を目指す。
建築甲子園は今年で10回を迎え、日本建築士会連合、都道府県建築士会が主催する。建築教育課程のある高校の在学生がチームで競う。今回のテーマは、「地域のくらし―これからの地区センター」。
日向工は建築科3年の6人がメンバーとなり、「駅でつながる物語」と題し、日向市駅前に地区センターを作るプランを練った。地元のスギ材を多用した同駅は2006(平成18)年に完成し、2008(平成20)年に世界の優れたデザインの鉄道車両などに贈られる「ブルネル賞」を受賞。2014(平成26)年には同市駅及び駅前周辺地区が「土木学会デザイン賞」を受賞し、日向市を代表する建築物の一つ。
メンバーは駅舎や駅前広場が新しくなったことで近辺の店舗も木目を生かしたファサードを作るなど、デザインの統一感が生まれ、景観が変わったことを調査した。駅前に地区センターを作ることで新たな人々や景観上のつながりが生まれることを念頭に、図書館、学習スペースなどを含む地区センターを考え、デザインした。
同チームの三輪彰汰さんは「昨年出場した先輩たちと同じ、ベスト8に選ばれるような作品が完成したと思っている。あとは結果を待つだけ」と話す。
建築士甲子園事務局によると、現在、ベスト8校の選考中。8校にはプレゼンテーション動画を提出してもらい、それをもとに優勝、準優勝などが決まる。