日向市役所(本町)1階ロビーで8月8日、全国高等学校野球選手権パブリックビューイングが行われ、今年初出場を果たした県立富島高校を応援しようと約70人の市民が集まった。
8月6日に開幕した夏の甲子園。宮崎県代表の富島高(日向市鶴町)が大会3日目・第4試合に登場し、2年連続出場の福井県代表・私立敦賀気比高校と対戦した。
大型テレビ2台を設置したパブリックビューイング会場では、甲子園に応援に行けなかった富高生や十屋幸平日向市長、市民などが集まり、声援を送った。同校オリジナルのキャップやマフラータオルの応援グッズが配られ、校歌斉唱の場面ではタオルを体の前に掲げ、アルプススタンドの声に合わせるように校歌を歌った。
黒木投手、黒田捕手の1年時に担任だった延岡商業高校教員、藤岡裕巳さんは「春のセンバツに出場したときの生徒だが、1年生の時とは見違えるほど体が大きくなり、顔も大人になった。最後まで笑顔で楽しんでほしい」と話す。
富島は県予選を1人で投げ抜いたエース、黒木拓馬投手がマウンドに上がった。敦賀気比は県予選決勝で5安打完封と好投した笠島尚樹投手が落ち着いたピッチングを見せ、両校とも得点が挙げられず、投手戦の様相。4回表、富島の悪送球、ワイルドピッチで敦賀気比が1点先制。その裏富島のキャプテン・松浦佑星選手がファーストゴロを俊足で安打とし、盗塁で二塁へ進む。フォアボール、ファーストゴロの後、ダブルスチール失敗も、松浦選手がホームスチールを成功させ、1‐1の同点とした。敦賀気比は5回に2点、6回に1点の追加点。8回表に富島は2年生の富井大輝投手に継投するも、相手に1点を与えた。9回裏、富島は松浦選手が三塁打を放つも、5‐1で敗退した。
富島高2年の鶴田佳澄さんは「野球には詳しくないが甲子園に行くのは本当にすごいこと。夜遅くまで練習している姿を見てきたので、勝ってほしかったが、みんな楽しく笑顔でプレーしていたのでよかった」と話す。