延岡市沖合の底引き網漁で取れる珍しい魚介類を使った「うみウララ底曳(そこびき)漁フェア」が7月13日、延岡市のうみウララエリア(北浦・南浦・島野浦)内の飲食店5店でスタートする。
底引き網漁は、海底の魚や貝などを取る漁法。延岡市では沖合の水深200~300メートルの深海で行われ、延岡名物のメヒカリや、ヒメカサゴ、アカスエビ、ガラエビ(ミノエビ)、アンコウなど珍しい魚が取れる。
この漁で取れた魚介類を参加店それぞれが工夫を凝らし、刺し身、焼き物、揚げ物、汁物、ご飯などをセットにして、1,500円~1,800円で提供するフェア。今年3月に北浦町内4店で試験的に行い、うみウララエリア共通イベントとして今回初めて開催する。
フェアに参加するのは、「料理処(どころ) 丸金」、「お食事処 臨港」(以上、北浦町市振)、「お食事処 さとう」、「潮香ノ宿 高平屋」(以上、北浦町古江)、「板前のまかない料理 旬肴(しゅんこう)」(熊野江町)の5店。
刺し身に地取れの鮮魚を使う以外は、基本的に底引き網漁で取れた魚を使うため、何の魚が使われるかは漁次第、という。
開幕を前に12日、料理処丸金でお披露目会があり、読谷山洋司市長、谷平興二延岡観光協会代表理事、田浦峰星国土交通省延岡河川国道事務所長が参加した。
この日のメニューは、ガラエビ、クロムツを使った自家製あげみ、メヒカリの南蛮、カレイのしょうゆ焼き、マダイと青アジの刺し身など。試食した読谷山市長は「カレイは刺し身にできるぐらい厚みがある。食べれば食べるだけ、体にいいなと実感できるメニューばかり」と太鼓判。
谷平代表理事も「どのメニューもすごくおいしい。このエリアでは季節ごとに多彩なフェアを展開しており、元気を感じる。食でお客さんを呼べるエリアとして期待している」と話した。
参加店代表の臨港・鍋田荘一郎さんは「底引き漁は初めて見る珍しい魚も上がるが、見た目と違って食べるとおいしい魚ばかり。この機会にその良さを多くの人に知ってもらいたい。今回のフェアでは地元の底引き網船6船が全面協力してくれる。漁業者と料理人のコラボは初めてで、これからも力を合わせてこのエリアを盛り上げていきたい」と抱負を語った。
8月31日まで。うみウララエリアでは今後も、伊勢えび海道・伊勢えび祭り(9~11月)、藻イカフェア(アオリイカ、10月)と、四季折々の食材を生かしたフェアをシリーズ化して開いていく。