宮崎・延岡の菓子店「虎屋」(幸町、TEL 0982-32-5500)が5月1日、屋号、商号を「虎彦」に改める。
1949(昭和24)年7月、延岡市祇園中通りで創業し、今年で70周年を迎える同店。開業当初は和菓子のみを販売していたが、先代の妻、秀子さんの弟を東京から呼び寄せ、ウェディングケーキなどの洋菓子販売も始め、現在に至る。
同店の「破れ饅頭(まんじゅう)」は延岡名物として、地元民から親しまれている。そのほか、郷土の歌人にちなんだ和菓子「若山牧水」や、延岡特産のアユをモチーフにした和菓子「鮎やな餅」、宮崎の焼酎「百年の孤独」を使ったボンボンショコラ「邂逅(かいこう)」など、地元ゆかりの人物や特産品をテーマにした菓子を作っている。
2代目社長の上田耕市さんは「代が替わるときに屋号も変えようと決めていたが、今になり、新元号とともにスタートすることになった。東京の赤坂にある『虎屋』をはじめ同名の菓子店がある。多くに紛れず、混同されず、独自の存在価値を示すため変えることとなった。これからも全国に通用する美しく、おいしい菓子作りにまい進していきたい」と話す。
新しい屋号は、先代で上田さんの父でもある「忠彦」さんの一文字を取り名付けた。宮崎県には「天孫降臨伝説」などで知られる日向神話の伝承があることから、猿田彦、海幸彦、山幸彦など「彦」を使った名前が多いことも決め手になったという。
営業時間は8時~19時。