延岡市の城山城址公園で3月22日、「千人殺し」の石垣を使った大型プロジェクションマッピング(PM)上映が始まった。宮崎県北でのPM上映は初。
延岡市内の花の名所を主会場に開催中の「延岡花物語」のフィナーレを飾るイベントの一環で、ケーブルメディアワイワイが主催する「ワイワイ花宵物語」の演出のひとつ。城山城址は1603(慶長8)年、当時の城主・高橋元種が築城した城郭遺構。「千人殺し」の異名をとる野面積みの大石垣は、高さが約19メートルあり、石垣の一番下の礎石を外すと石垣全体が総崩れし、千人の敵兵を殺すことができるとされる。
城山には約400本のソメイヨシノが植えられ花見スポットとして市民に人気。花宵物語は毎年、桜シーズンの3月末から4月初めにかけて約2週間にわたって開催され、桜と石垣をライトアップするほか、終盤の2日間は竹灯籠設置などで幻想的な空間を演出している。
PMは3月22日~4月7日の毎日、19時15分~21時に20分間隔で計6回上映される。石垣全体を縦19メートル、横19メートルの巨大スクリーンに見立て、高輝度のプロジェクター4台により、1回約5分の映像を流す。
テーマは「延岡を舞台に時空を超える」。ニニギノミコトとコノハナサクヤヒメの出逢い(古代)、「千人殺し」の石垣の崩壊(中世)、大崩山周辺の紅葉など延岡の風景(現代)など華やかな映像絵巻が繰り広げられる。
ワイワイの犬童太郎企画室長は「城山は『続日本100名城』に選ばれた延岡のランドマーク的存在。昨年は三階櫓の復元VRなどを見られるスマートフォン用の延岡城アプリを制作しており、さらに多くの人にその素晴らしさを知ってもらおうと企画した。ぜひ多くの人に城山に来てもらい、延岡の歴史に触れてほしい」と呼びかける。
ワイワイでは4月6日午前10時から現地で、「ワイワイグルメ博2019」を開催。宮崎県北のグルメ15店が出店するほか、お笑いライブなどのステージイベントを予定している。