宮崎県唯一の清酒専門蔵、千徳酒造(延岡市大瀬町)が2月26日・27日、蔵開きを行った。新型コロナウイルスの影響で2年ぶりの開催となった。
蔵開き限定1000本の「無濾(ろ)過生原酒純米大吟醸」や酒かすなどを販売した。同社の酒類だけでなく、延岡の和菓子店「虎彦」(幸町)や「おがわ饅頭(まんじゅう)」(大瀬町)が同社の日本酒を使ったまんじゅうなどを販売したほか、洋菓子店「SEIKADO」(日向市本町)、「杉山はちみつ」(片田町)、ベーカリー「パン屋りょう」(美郷町西郷)などが出店した。
来場した伊藤絹子さんは「寒い時期に温まる飲み物を作りたくて、甘酒に使う酒かすを購入した」と笑顔を見せる。同じく来場者の山本大輔さんは「千徳酒造さんのインスタグラムで蔵開きを知って、限定の酒が販売されると聞き、足を運んだ。日本酒だけでなく、雑貨屋の出店もあり、とても楽しめた」と話す。
同社代表の門田賢士さんは「22回目の開催となり、来場された皆様の笑顔を見ることができてうれしい。出店者も喜ばれているので、開催できて良かった」と話す。今年の酒について「米の出来が良く、順調に仕込んでいる。飲み飽きせず、料理との相性も良い、ぐいっと飲めるお酒に仕上がっているのでは」とのこと。
同社では毎年新酒が完成する12月初旬ごろに杉玉を同社玄関に飾る。緑色の杉玉が枯れ始め茶に色付くタイミングで、酒が熟成し飲み頃になる。今年は新型コロナウイルスの感染状況を見ながら、時期を2週間ほど後ろ倒しでの蔵開きとなったため、杉玉も前日25日に飾ったばかりだという。
同社売店の営業時間は8時30分~17時。日曜、祝日定休。