日向市財光寺で5月1日、「財光寺農業小学校」が開校した。
子どもたちが農業体験をする中で、自然に触れ、食物の大切さを学ぶ同校。2009(平成21)年に始まり、昨年はコロナ禍で活動を休止したが、今年は感染症予防対策を取り、13年目を迎えた。13期生は小学生の男女36人と「大人生徒」6人の計42人。スタッフは農家や元教師、地域活動の支援者など。
通常行われる初日の入学式は中止。共同農園でのスイカのわら敷き、カボチャの苗植え、個人農園でのナス、キュウリ、トウモロコシの苗植えとインゲンの種まきを行った。
校長の二見順雄さんは「今回は1年ぶりの開催で、子どもたちが来てくれるか心配だったが、ふたを開けてみたら、例年よりも多い申し込みがあった。家に閉じこもりがちになっている子どもたちの外で活動したいという気持ちの表れでは。新しい仲間も増え、久しぶりに子どもたちの笑顔が見られてうれしい。感染症対策をしたうえで、農業体験と共にいろいろな人と交流できる機会を楽しんでほしい」と話す。消毒液を数カ所に置き、手洗いを励行し、毎回登校日には歌っていた校歌や帰りの会も当面やめるという。
初めて参加した小学6年生、4年生の姉妹は、鍬(くわ)で土を耕し、ミミズを発見しては声を上げるなどうれしそうに活動していた。今年で参加4年目の小学4年男児の保護者は「無心で草むしりするのが楽しい。親の方がはまってしまう」と笑顔を見せる。
同活動は11月まで行う。