
日向市美々津町の立縫地区で現在、「おひなさん祭り」が行われている。
(左から)美々津「おひなさん祭り」の出店を担当する金丸文武さん、妻の奈緒さん
神武天皇が東征の出発地として知られる同地区は、古くから関西との交易拠点となる港町として栄えた。現在も江戸時代から明治時代に建てられた街並みが残り、国の伝統的建造物群保存地区に指定されている。
まちおこしの一環として毎年行われる同イベント。2月8日から、「日向市歴史民俗資料館」「美々津まちなみセンター」「美々津軒」や個人宅の17カ所でひな人形を展示。飾られたひな人形が来場者の目を楽しませている。
3月2日にはイベントを行い、旧備前屋で着付け体験(1回1,000円)や美々津軒で呈茶(1服100円)を用意。先着100人にぜんざいを振る舞い、ひな人形展示箇所を回遊するスタンプラリーも実施する。
会場では「ルージュの傳言」(宮崎市)、「ハチキンドーナツ」(川南町)、「キムチと3匹の子豚」(鹿児島県)、「サムライタコス」「dear sandalwood」「梅香工房」(以上、日向市)など町内外の32店が集まり、コーヒーやドーナツ、エジプト料理、ハンドメード作品を販売する。輪投げや的当てゲームを行う子ども縁日コーナーも用意する。
ステージイベントでは今年初の試みとして、「ミスおひなさんコンテスト」も行う。対象は当日着物を着用した女性で、当日出題されるちりめんの重さを予想し、最も近いグラム数を当てた人が優勝となる。優勝者には賞品としてコメ5キロを進呈。そのほか、18歳以上を対象とした激辛カレーの早食い競争や同県のシンボルキャラクター「みやざき犬」のステージショーなども行う。
同地区で古民家食堂「ひなた屋」を夫婦で営み、イベントの出店を担当する金丸文武さんは「昨年のイベントではたくさんの人に来場していただき、地元の人から『1940(昭和15)年に神武天皇東征2600年記念でおきよ丸が進水した時以来の人出』と言われたことがとても印象に残っている」と話し、ミスおひなさんコンテストについては「立縫地区では昔、ミス立縫が行われていた歴史があり、いつか復活させたいと考えていた。気軽に参加して楽しんでほしい」とも。
妻の奈緒さんも「街並みを散策しながら、さまざまな表情のひな人形を見てもらえたら。イベント当日は美々津中学校の生徒もボランティアで協力してくれる。家族連れで遊びにきてもらえれば」と呼びかける。
開催時間は10時~15時。小雨決行、雨天中止。激辛カレー早食いの出場者を現在、募集している。問い合わせは古民家食堂「ひなた屋」(TEL 0982-58-0233)まで。ひな人形の展示は3月9日まで。