宮崎県川南町のTシャツプリント工房「ティーバンク」(川南町平田、TEL:0983-32-9626)が12月8日、2周年を迎えた。
同店のオーナー、高萩誠さんは東京都出身。印刷会社に勤めていたが、自然が豊かな場所で子育てがしたいと高知県で地域おこし協力隊として4年過ごし、その後2015(平成27)年に川南町の地域おこし協力隊に採用され、移住。そのまま川南で定住するための仕事を後継者人材バンクで探していたところ、おもちゃ・スポーツ用品などを販売していた「なかむら屋」のTシャツプリント事業を引き継ぐ話がまとまり、2018(平成30)年12月にTシャツとウェアのプリント工房「ティーバンク」としてオープンした。この承継は、経済産業省の「事業引き継ぎ支援センター」と総務省の「地域おこし協力隊」が連携して実現した全国初のケースとして注目を浴びた。
「川南町はまちがコンパクトで暮らしやすく、生産者の顔が見えて食べ物もおいしい。家族も移住した幸せを感じている」と話す高萩さんは、「地域の少年団や自治体、学校の部活、イベントなどに関わってきて、自分の技術を生かせることが見えてきた。今年はコロナ対策でマスクの需要があったので、オリジナルデザインのマスクを提供してきた」と2年間を振り返る。「商店街の中で川南を見つめてきたが、一人一人の存在が欠かせなく、皆で支え合い、人間らしく生活できている。その川南の良さをこれからアピールしていきたい」とも。
高萩さんが扱う商品は、オリジナルのロゴやデザインを施したTシャツ、トレーナー、パーカーなどで、いずれも1枚から対応する。
営業時間は11時~19時。日曜・祝日定休。