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日向の農家が支援呼び掛け 新型コロナで結婚式用花きの需要減で

「下を向いてばかりはいられない」と話す佐藤未樹崇さん

「下を向いてばかりはいられない」と話す佐藤未樹崇さん

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 日向市塩見にある佐藤洋蘭園が新型コロナウイルスの影響で花きの売り上げが落ちたため、業務内容の見直しを図ることを決めた。

プロの料理人からも支持される「こいとまと」

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 佐藤洋蘭園は結婚式のブーケなどに使われる葉物「スマイラックス」を県内で唯一栽培する。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、結婚式やその他イベントが相次いで中止され、例年出荷のピークを迎える3~6月に、スマイラックスを収穫しては焼却処分するという日が続いた。売り上げは8割近く減少した。

 今後もコロナの影響が長引くと考えた同園の2代目、佐藤未樹崇さん。数年前から自身が栽培し、東京、大阪、福岡などの都市部のレストランなどで使われるようになった「瓦田こいとまと」などの野菜の生産量を増やし、売り上げ減に歯止めをかけることを決めた。

 佐藤さんは「せっかく育てたスマイラックスをお客さまの元に届けることなく、自分たちの手で処分するのはとてもつらい作業だった。長年やってきた事業を縮小することにためらいもあったが、時代に合わせるしかない。私の代になって、質の高いトマトを作りたいと極力水を与えず、味を凝縮させるという栽培で、今では料理人の皆さんからも支持される『こいとまと』などを収穫することができるようになった。なんとかこの状況を打破したい」と話す。

 新たにトマトの苗や種を買うための費用を現在、クラウドファンディングで募っている。支援金は5,000円~で、返礼品として来年2月から収穫が始まるこいとまとやズッキーニを送る。支援金の募集は10月30日まで。

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