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旭化成名誉フェローの吉野彰さんがノーベル化学賞受賞 延岡市民らも祝福の声

今年7月に日向市で講演会を行った吉野彰さん

今年7月に日向市で講演会を行った吉野彰さん

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 スウェーデン王立科学アカデミーが10月9日、「旭化成」名誉フェローの吉野彰さんら「リチウム電池」の発明者3人に2019年ノーベル化学賞を授与すると発表した。

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 旭化成で1981(昭和56)年に新型二次電池の研究に着手した吉野さんは1985(昭和60)年、繰り返し充電して使えるリチウムイオン電池の原型を完成。小型で軽量の電池は現在、電気自動車、パソコンやスマートフォンなどに使われており、近年「ノーベル賞に最も近い化学者」と呼ばれていた。

 延岡市の旭化成東海工場ではかつて吉野さんがリチウムイオン電池の研究を行っていたことから、宮崎県ともゆかりが深いとして、延岡市や日向市などで吉野さんを祝福する声が上がっている。

 吉野さんは今年7月、日向市中央公民館で講演会「先端技術講演会 リチウムイオン電池 現在・過去・未来」を行った。

 講演会を主催した「日向共栄会」会長の島原俊英さんは「世界に変化をもたらす研究者が、何を考え、どういう未来を見ているのかを直接聞く機会を地元で作れたことは、とてもうれしいこと。高校生が目を輝かせて聞いていた姿も印象的だった。吉野さんと講演会だけでなく懇親会、二次会と時間を共有して、人としての魅力も身近に感じた。心からお祝いを申し上げたい」と話す。

 吉野さんの講演を聴いたという延岡市に勤務する40代男性は「吉野さんは延岡の旭化成東海工場でリチウムイオン電池の安全性に関わる実証実験を行い、安全が確認されたことから実用化に向けて一気に動き出したと聞いた。『リチウムイオン電池の誕生の地は延岡』ともいえると思う。故郷の延岡が、人類の進歩に多大な貢献をもたらした大発明の舞台だったと誇らしく思う」と話す。

 SNSでは現在、吉野さん授賞の一報を知った宮崎県民が喜びの声を発信している。河野俊嗣宮崎県知事は「ノーベル化学賞に、旭化成名誉フェローの吉野彰さん。宮崎県ゆかりの方の受賞、とても誇らしいニュースです。誠におめでとうございます!」、宮崎県民たちは「ついに吉野さんがノーベル賞!同じ会社で働けて光栄です」「久しぶりに延岡の明るいニュース!」「喜んでいます(宮崎県人として)」「リチウム電池の開発 おめでとうございます 旭化成は宮崎延岡が発祥の企業 うれしい・うれしい 万歳・バンザイ・万歳」(以上、原文ママ)と喜びを見せる。

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