市内外の高校生約40人が日向市駅(上町)の改札口前に7月14日、高さ約2メートル、長さ約6メートルの日本地図を貼ったインフォメーションボードを設置した。主催は市民団体「コンパス」。
「YOUはどこから日向市へ」と名付けられた取り組みで、駅の乗降客がどこから来たのか、地図上にシールを貼ってもらう。日向市出身のイラストレーター、大川千恵乃さんが同駅を利用した際に、利用者がどこから訪れているのかと疑問に思い、日本地図を手描きで制作した。
当日、日向工業高校や富島高校、門川高校などの生徒が宮崎県産杉材のスクエアパネルにインフォメーションボードを取り付けた。同時に、災害時に必要とされるベッドやテーブルの家具をインパクトドライバーやランダムサンダーなどの工具を使い、製作した。
主催者代表の海野洋光さんは「来月は全国各地から人が集まり盛り上がる、日向ひょっとこ夏祭りが開かれる。この機会を利用し、どこから来たのかボードにたくさんシールを貼ってもらい、確認したい。日向市は南海トラフが来たら1万5000人の方が亡くなると予想されている。この地震で行方不明者、死者が一番多いとされる地域でもある。災害で被災した方、避難所に入った方などのために、もしもに備えて、災害時の家具を作った。今後も高校生たちと一緒に作り、災害について考える機会にできれば」と話した。
イベントに参加した日向工業2年の峰圭人さんは「地図が手書きで書かれているということに驚いた。自分たちが工業系の学校ということもあり、率先して作業できた。シールをいっぱい貼ってもらえたら、日向市がにぎわっている証だと思う。今後もボランティア活動に参加し、町の役に立ちたい」と話す。
インフォメーションボードの設置は8月24日まで。