宮崎・延岡出身の力士、琴恵光関の幕内昇進を祝う記念セレモニーが6月25日、延岡市山下町の山下新店街で行われた。
佐渡ケ嶽部屋に所属する琴恵光は、本名・柏谷充隆さん。宮崎県出身力士の幕内昇進は、高鍋町出身の金城関以来44年ぶり、延岡市出身では戸田関以来51年ぶりで、戦後3人目となる。
祖父は元十両の松恵山。小学校時代から柔道と相撲を習い、6年生のときにわんぱく相撲全国大会でベスト8に入った。岡富中学卒業後に佐渡ケ嶽部屋に入門。2007年3月、琴柏谷の四股名で初土俵を踏んだ。2014年11月場所で十両にいったん昇進したものの、2度の幕下降格を経験し、2016年7月場所で十両に返り咲いた。
今年は初場所から好調で、春場所で10勝5敗、続く夏場所で11勝4敗と、終盤まで優勝争いに加わる活躍を見せ、新入幕は確実視されていた。
同日発表された名古屋場所の新番付で、東前頭14枚目として新入幕することが正式決定したことを受け、地元の後援会が主催し、両親が経営する「ちゃんこ松恵」の前のアーケードで、記念セレモニーを開いた。8時には、市内2カ所で祝いの花火も上がった。
セレモニーには、両親の柏谷正倫さん、多美さん、後援会の稲田義美会長、山本一丸副市長、清本英男商工会議所会頭ら約130人が出席。母校・岡富小学校の代表・佐藤佑紀君、近くの山下保育所の年長・年中時もお祝いに駆け付けた。来賓と保育園児らでくす玉が割られ、万歳三唱して昇進を祝った。
稲田会長は「初土俵以来、67場所586回、一度も休まずに土俵に上がり続けた結果が新入幕に結びついた。幕内は十両のように簡単にはいかない。これからが大変。持って生まれた運動神経、俊敏な動きで三賞候補になるような成績を残せるよう頑張るので、市民、県民の皆さんに引き続きの声援をよろしくお願いしたい」と気を引き締めた。
父・正道さんも「幕内は厳しいところだが、本人は一生懸命やっている。皆さん、温かい気持ちで応援してほしい」と話し、変わらぬ支援を呼び掛けた。