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宮崎・延岡で「西郷どん」効果 資料館に前年比4.2倍が来館、「故郷」からツアー客も

最後の軍議の様子を再現した館内

最後の軍議の様子を再現した館内

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 延岡市北川町の西郷隆盛宿陣跡資料館に6月7日、西郷隆盛出身地の鹿児島市から約120人のツアー客が訪れた。

前年度の4.2倍に当たる1万4001人が来館した資料館

 西南戦争最後の決戦となった延岡・和田越えの戦いに敗れた西郷隆盛が、1877年8月15日から17日夜まで児玉熊四郎宅に宿陣した。その邸宅を現在は資料館として活用している。

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 館内では薩摩軍に解散布告を出した最後の軍議の様子を人形で再現するほか、当時の資料を参考に復元した陸軍大将の軍服、錦絵、西南戦争の関連資料などを展示している。

 この日は鹿児島市のJA鹿児島みらいが組合員を対象に募集したツアーで、約120人が来館した。延岡の新施設・かわまち交流館で昼食を食べた後、地元の佐藤焼酎製造場を見学し、資料館に立ち寄った。

 資料館前の駐車場からは、鹿児島まで帰るため西郷が部下たちと夜陰に紛れて山越えした可愛岳(えのたけ)が望める。資料館裏には天孫降臨で知られるニニギノミコトの陵墓参考地があり、この陵墓の存在で西郷は官軍からの攻撃を受けなかったとされる。

 同資料館によると、現在放送中のNHK大河ドラマ「西郷どん」の効果もあり、2017年度は前年度の4.2倍に当たる1万4001人が来館したという。本年度も4月に2624人、5月に3585人が来館するなど、人気の観光スポットになっている。

 延岡市では現在、一帯を西郷隆盛の魂に触れる空間エリアと位置付け、「西郷隆盛青空テーマ館in延岡」と銘打って、環境整備やプロモーション事業を展開している。

 鹿児島市永吉町から来館した菊水恭子さんは、自宅が西郷の3人目の妻・イトの実家という。2003年に家を建て直した際、襖(ふすま)の下張から古文書が多数見つかり、話題になったという。

 菊水さんは「ここには何年か前にも一度訪れているが、あの時よりも整備され、きれいになった。イトさんは負傷した菊次郎の看病のためにこの地に来ていたと聞き、驚いたし、深い縁を感じ胸がいっぱいになった」と話していた。