日向の就労継続支援事業所「エアフォルク」(日向市財光寺、TEL 0982-54-0888)が現在、利用者の活動の場を広げるため、葉物野菜を栽培する新規事業の準備を進めている。
同所は、障がい者福祉事業を行う「クリアライフ」(日向市財光寺)が運営する、就労継続支援A型事業所。企業や店舗の清掃、農家の手伝い、空き缶回収などの業務を障がいのある利用者と共に行う。A型事業所は国の定める最低賃金以上の給与を利用者に払うことが決められている。年々最賃が上がる中、取引先に作業料金の値上げを依頼してきたが、同所サービス管理責任者の島山亮平さんは危機感を覚えたという。
島山さんは「先方の事情も理解でき、今後状況はもっと厳しくなるのではないかと思うようになった。自分たちで事業を興し収益を上げていく必要があると考え、農業に挑戦することにした」と話す。農地を借り、葉物野菜を栽培し、販売することを目指す。
「植物や土に触れることで、障がいのある人が精神的に安定するという話も聞いた。農業に関しては素人だが、今仕事を頂いている農家から『いろいろ協力する』と言ってくれ、背中を押してもらった。自分たちで作った野菜を販売することで、障がい者が働き、社会の一員として活躍していることを町の人に知ってほしい」とも。
新規事業の必要経費250万円のうち100万円をクラウドファンディングで募っている。4月2日時点での達成率は45%。オール・オア・ナッシング方式のため、目標額に達しなければ、支援金を手にすることはできない。
クラウドファンディングの締め切りは4月17日23時。