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延岡の菓子店「虎彦」の移動販売店舗「虎の子便」、来客数8万人に

8万人目の来客者になった藤田真理さん(前列左から3番目)と虎の子便スタッフら

8万人目の来客者になった藤田真理さん(前列左から3番目)と虎の子便スタッフら

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 菓子店「風の菓子 虎彦」(延岡市幸町、TEL 0982-32-5500)の移動販売店舗「虎の子便」で10月19日、来客数が8万人に達した。

所狭しと並べられた菓子の数々。約40種を用意

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 2020年5月、コロナ禍で来客数が減ったことから、軽自動車のバンを移動店舗とし、延岡市内を回りはじめた同店。現在は延岡市内を58エリアに分け、毎日2便で回り、2カ月に1度は、門川町、美郷町、諸塚村、椎葉村、日之影町、高千穂町、五ヶ瀬町までエリアを広げて毎日営業している。

 この日は、高千穂通、北小路、岡富などのコースを回り、12時30分過ぎに就職支援を行う企業「プリンシプル」(祇園町)に到着。受講生の藤田真理さんが8万人目の客となった。藤田さんは「こんなことは人生で初めてなので本当にうれしい。子どもの生後百日に虎彦さんのなまずケーキでお祝いした思い出がある」と話す。藤田さんには、記念の花束、虎彦と虎の子便で使える商品券、菓子が贈呈された。

 同店開始から2年5カ月での来客者8万人達成に、同店担当者の吉弘和泉さんは「この日まであっという間だった。なるべくお客さまのご希望に添えるよう、事前に電話をしたり、お菓子の好みをメモしたりして対応している。先日はしばらく会っていなかった男性が半年ぶりに顔を見せてくれ、『昨日退院したんよ』と言われ、ほっとしたこともあった」と話す。

 定年後虎彦で働き10年になるという虎の子便スタッフの高見政博さんは「サービス開始当初は上田(耕市)社長と2人で軽自動車に乗って、試行錯誤しながら回った。延岡のまちの人はもちろん、北方、北川、北浦や椎葉、諸塚の人など、店には遠いのでなかなか来られない人たちが待っていてくれ、喜び、明るい顔を見せてくれる。私は12月で仕事をやめるが、新しいドライバーも育ってくれているので、安心している」と話す。

 虎の子便では、「破れ饅頭(6個入り)」(650円)、「どら焼き 極天」(160円)、「ねりきり上生菓子」(300円)などの定番商品から、一番人気商品という「りんごキャラメルパイ」(200円)や季節限定の日之影町産の栗を使った「栗破れ饅頭(6個入り)」(1,000円)、「栗生小福」(850円)、「栗きんとん」(330円)、「モンブラン」(650円)など約40種類を販売している。

 虎の子便の営業時間は10時~16時。

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