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宮崎・高千穂で日本初の「サブスク棚田キャンプ」 11月の利用開始へ

タカチホ棚田キャンプを運営する「トレイルヘッド」の福島優さん

タカチホ棚田キャンプを運営する「トレイルヘッド」の福島優さん

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 宮崎・高千穂町で農閑期の棚田を活用したサブスクリプションのキャンプ場が11月、オープンする。運営はアウトドアプログラムを提供する会社「Trailhead(トレイルヘッド)」(高千穂町)。

夕暮れ時の棚田でのキャンプ風景

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 企画したのは同社代表の福島優さん。中学のときに探険部で日本各地を歩いた経験からアウトドア活動に目覚め、「九州自然歩道フォーラム」事務局長に就任。高千穂町の地域おこし協力隊として、高千穂町を含む宮崎・大分の2県6市町村が区域に指定される「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク」の活用推進に1年間携わり、退任後の8月、同社を立ち上げた。

 「高千穂の急峻(きゅうしゅん)な山々と絶壁の谷の地形が織りなす風景が素晴らしく、見飽きることがない。豊かな自然がもたらす食の恵みにも魅了された。協力隊退任後も高千穂で仕事を続けたいと起業した」と福島さん。社名のトレイルヘッドは登山口を意味し、「(会社が)高千穂町でのアウトドア体験の入り口になれれば」と話す。

 同キャンプ場は「タカチホ棚田キャンプ」と名付け、農閑期の棚田を利用する。農林水産省が1999(平成11)年に制定した「棚田百選」を改定して2月に発表した「つなぐ棚田遺産」にも選ばれた「尾戸の口棚田」の4枚の田んぼを使う。11月から4月の期間を2つに分け、3カ月使い放題のキャンプ場とする。福島さんによると、棚田キャンプでサブスクリプション方式を採用しているのは、日本で同所が初めてという。

 福島さんは「これまでに地元の人と一緒に棚田でたき火やバーベキュー、ヨガなどのイベントを行い、『こんなに景色がいいとは知らなかった』という声をもらった。サブスクリプションにしたのはキャンパーに何度も来てもらい、『ミニ移住』体験や地元の人との交流してほしいと思ったから。会費の一部は農地の所有者、公民館、神社にも渡る仕組みで、地域経済が回ることにも寄与したい」と話す。

 会費は、会員と同行者1人の計2人が利用できる「ソロ+プラン」=2万円、会員と登録した4人までが利用できる「グループプラン」=2万5,000円。3カ月中は何度でもキャンプでき、まきも使い放題。募集数は30組。

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