日向市平岩の食品加工メーカー「ミツイシ」が2月3日、ユズを使った「黄ゆずと青ゆずのドレッシング」の販売を開始する。
社内の先行販売でも好評だっという「黄ゆずと青ゆずのドレッシング」
同社は日向市特産のはまぐり碁石メーカーとして、1917(大正6)年に創業した日向市の百年企業。コロナ禍で2020年3月、ドライブイン「はまぐり碁石の里」を閉店し、業務をはまぐり碁石製造と食品加工、菓子製造の2つに絞り再出発した。
2020年に野菜ソムリエ協会が主催した「調味料選手権」で入賞するなどしている「日向夏ドレッシング」は、同社の代表的な商品。同社食品事業部の黒木雅子さんによると、日向夏ドレッシングに続く人気商品を作りたいと考えたのが、今回の新商品開発のきっかけだという。黒木さんは「宮崎で身近なかんきつ類であるユズに着目した。調べてみると、宮崎県のユズ生産量は全国5位。霧島連山から吹き下ろす冷たい風と南国の温かな気候が、豊かな香りと糖度の高いユズを作ることを知った。私どもの企業理念である地域活性化にも寄与できる商品をと思い企画した」と話す。
開発担当者は「ユズを使った調味料を知るために飲食店を回ったり、他メーカーのドレッシングを試したりするところから始めた。果実が持つ天然の香りを生かすために原料の見直しを何度も行い、試作は優に50回を超え、完成までに8カ月を要した。ユズは宮崎県産、塩は日向市産の『満潮の塩』を使っている。味が決まったときはホッとして力が抜けた。本当に原料に助けられた商品」と笑顔で話す。担当者お勧めのドレッシングの使い方は「キャベツの千切りなどのシンプルなもの。肉との相性もいいので豚しゃぶにも合い、温かい料理だとゆずの香りが立つ」とも。
価格は、ペットボトル入り=170ミリリットル450円、280ミリリットル640円、900ミリリットル1,620円。日向市内では「道の駅とみたか」とスーパーで扱う予定。