宮崎・日向の小さなパン店「グラム」(日向市細島八坂)が8月6日で1周年を迎える。
店主の黒木夏実さんは日向市内のデリカフェやパン店などで15年ほど働いてきたが、昨年、地元の細島「しぶき通り」にコンテナのテナント募集が出たのに合わせ、パン店を開業した。
開業に当たっては、地元の特産品「細島いわがき」の規格外品を活用しようと、「牡蠣(かき)カレーパン」を開発。取れたての岩ガキをその日に蒸し上げ、カレーパンに包む商品で地元のカキをアピールできるのと、規格外品として捨てられていた岩ガキを活用することができる。
コロナ禍でのオープンとなった1年間を、黒木さんは「もともと地元に愛されるパン屋さんを目指して開業したので、観光客減などの影響は受けなかった。リピーター客が多く、今でも11時のオープンとともに並んでくださる人のおかげで、この1年間を乗り切れた」と振り返る。「地元のテレビ番組で『あんバター』が紹介されたときは、しぶき通りの最後まで行列ができて驚いた」とも。
パンは毎日、25種類、500個ほど用意するが、売り切れて閉店になることが多い。特に人気のパンは「あんバター」「カレーパン」(以上180円)、「食パン」(210円)、「塩あんフランス」(140円)など。パンは全て保存料を使わずに作る。「生地に卵・牛乳を使っていない食パンは味がすっきりしていると好評で、特に年配の方が多く購入する」という。
営業時間は11時~売り切れ次第終了。水曜・木曜定休。8月29日は1周年記念で、黒木さんが「感謝の気持ちを込めた」記念品を来店客に進呈する。