延岡市の農業ベンチャー「LOCAL BAMBOO(ローカルバンブー)」が自社開発商品「延岡メンマ」の販売を始めて1カ月がたった。
代表の江原太郎さんは延岡市の山あいの地区で育ち、祖父母が農業を営んでいた。中学、高校と進学し、耕作放棄地や荒れた山が増えていくのを目の当たりにしてきたという。東京農業大学卒業後、都会のビルの屋上に農園を造る活動や、生産者からの産物を直送で取りそろえ、提供するバーベキューイベントなどを手掛けた。3年前に延岡に戻り、新規事業の準備などを進めてきた。
延岡メンマは、主に延岡産の孟宗竹(モウソウチク)を使い、地元のブランドとうがらし「七萬石とうがらし」や、「渡辺味噌醤油(みそしょうゆ)醸造」(延岡市土々呂)が作る「赤麦みそ」で味付けする。
江原さんは「ラーメンの具材として普段私たちが食べているメンマは、ほとんどが台湾や中国の麻竹(マチク)を原料にしている。延岡メンマは国産100%で、やさしい歯ごたえとピリ辛の味が特徴。ぜひ違いを感じてもらい、延岡市の80%の面積を占める山林が誰にも整備されない放置竹林になっている現実も知ってほしい。成長スピードの早い竹林が森に入る日光を遮り、木々の成長を止めること、根が浅い竹林は地滑りの原因にもなることなど、竹害を解決する一助になれば」と話す。「メンマの新しい食べ方として、メンマトーストやメンマアイスも提案している。試してもらい、メンマの魅力を再発見してほしい」とも。
価格は100グラム入り=1,500円。