市民団体「日向市の地域医療を考える会」が2月、人生120年時代を見据え製作した記入型冊子「ドリームブック」を完成させた。
これからの医療の在り方を考え、地元住民に向けかかりつけ医の重要性や健康寿命の伸ばし方に関する啓発活動を展開する同団体。本年度の取り組みとして、日向市版のエンディングノートとして製作した「ドリームブック」500部を無料配布する。
同冊子には、介護が必要になったときにどうするか、延命治療を希望するか、葬儀の希望詳細などを記入する欄のほか、自分が生まれたときから、120歳まで生きるものと仮定して書く「人生年表」を設ける。
同会副会長の伊森参議さんによると、人生100年時代がさらに進化することを見越して冊子の内容を構成したといい、長寿を祝う言葉として、「茶寿108歳」「皇寿111歳」「大還暦120歳」などを盛り込む。
伊森さんは「死を迎える準備をもっと明るく、前向きにとらえることはできないかと考え、還暦の時点で今までの人生を振り返り、これからの夢をかなえていくための記録帳を作ることにした。還暦で干支が1周するので、もう1周120歳まで元気に生きようという意味も込めた。一番の特徴は『人生年表』を記入するスペースを大きくとったことで、名前もエンディングノートではなく、『ドリームブック』と名付けた。過去の思い出はもちろん、まだまだやりたいことがあることを再確認し、明るい未来に思いをはせてもらえれば」と話す。
2月22日は日向市文化交流センター小ホール(中町)で地域医療講演会「今からを生きる歩み」(10時~12時)を開き、会場で同冊子を希望者に配布するほか、書き方指導も行う。冊子は、日向市健康福祉部高齢者あんしん課、日向市産業支援センター「ひむか‐Biz」でも配布する予定。