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宮崎・延岡の春日神社で昔ながらの畳表の張り替え 参拝者が見学も

畳表の張り替え作業に取り組む畳工業組合理事長の松山さん

畳表の張り替え作業に取り組む畳工業組合理事長の松山さん

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 延岡市恒富町の春日神社(木村健男宮司)境内で1月16日、珍しい手作業による畳表の張り替え作業が披露された。

職人も注意深く見守る手作業による畳表替え

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 宮崎県畳工業組合青年部が、この日同社で開催した「針祭り」に合わせ、老朽化した社務所の畳をボランティアの手で修復することになり、その様子を参拝者らにも見学してもらった。

 畳は、芯材になる板状の畳床の表面を、イグサを編み込んだ敷物状の畳表でくるみ作る。芯材には稲藁(いなわら)を使う日本特有の伝統的床材だが、青年部長の川名勝克さんによると「近年は工業化、軽量化が進み、木質系の原料を使った畳ボードや、発砲樹脂系の素材を使った建材畳が主流。職人が専用の針やまち針を使って手作業で表替えをする機会はほとんどない」という。

 針祭りには、県内の青年部員に加え、組合の松山寛理事長(日南市在住)らが参加。午前中、同社拝殿で神事を行い、この1年間で折れたりして使えなくなった針を豆腐に刺し、玉串を捧げるなどして供養した。

 午後は、同社御神木の大楠の前にシートを敷き、社務所の畳8枚の畳表を、昔ながらの手作業で次々に張り替えた。社務所の畳は中間間(三六間)といわれるサイズで、芯材は昔ながらの稲藁を使い、社務所ができた約40年前から張り替えられておらず、老朽化が顕著だった。境内を訪れた参拝者らからは、「時代劇などでは見たことがあるが、実際に張り替え作業を見たのは初めて」などの声が聞かれた。

 川名さんは「今日参加したメンバーは皆、一級技能士の資格を持っている。試験の際に実技があるので1度は手作業を経験しているが、それ以外で手作業するのはほとんどが初めて。試験の時を思い出し緊張したが、とても貴重な経験になった」と話す。

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