日向の永田集落センター(日向市大字塩見永田)で2月19日、初午(はつうま)祭が開かれ、郷土芸能「ひょっとこ踊り」の起源を解説する芝居が行われた。主催は橘ひょっとこ踊り保存会(上山利幸会長)。
2月最初の午の日に毎年開かれる初午祭。当日は同地区の黒木久典区長があいさつに立ち、「ひょっとこ踊りは永田が発祥。今は海外にも愛好者がいる。こんな祭りは他にはないのでは」とオリジナル性の高さを指摘した。日向ひょっとこ夏祭り実行委員長の是沢利保さんは「昨年のひょっとこ夏祭りには2200人の踊り手、7万4000人の見物人が参加した。宮崎を代表する祭りになったが、さらに盛大な祭りになるよう努力したい」と抱負を語った。
その後、同保存会が、ひょう助、おかめの夫婦が稲荷神社に子宝祈願のために参拝する、ひょっとこ踊りの由来を芝居で演じた。最後に、保存会のメンバーのベテランから子どもまで総勢20人ほどがひょっとこ踊りを披露した。
東日本大震災後に同保存会が慰問に訪れた宮城県気仙沼市から見物に訪れた斉藤康(こう)さんは、「地元でひょっとこ踊りを愛好していたが、がれきが残る中、大型バスに乗って来てくれた保存会の人たちの本物のひょっとこ踊りを見て、ショックを受けた。一生忘れられない良い思い出」と振り返る。