延岡市北方町の特産品「元気ばりばりじねんじょう(自然薯)」の出荷が始まった。11月20日、同町川水流の山本確さんの畑で収穫祭があり、1メートル以上に育った自然薯が次々に掘り出された。
同町では、冬場の換金作物として1998年から地元農家と旧北方町職員が共同で試験栽培を行い、2000年から本格的な生産を開始。今年は北方町自然薯生産組合(甲斐明組合長)の7戸の農家が約110アールの畑で生産に取り組み、4トン以上の出荷を見込んでいる。
通常の自然薯は石などの硬いものを避けながら下へ下へと生長するので、収穫がかなり難しい。同町の栽培はプラスチック製の波板の上に種芋を置いて育てるため、真っすぐ育つのが特徴。収穫の際も波板ごと掘り返し、上の土を取り除くだけで済む利点がある。今年は夏場に晴天が続き、生育は順調。相次ぐ台風で一部に施設被害が出るなど心配されたが、品質には影響ないという。
山本さんは30アールの畑で自然薯を栽培しており、収穫祭が行われた現地には昨年に続き20アールに約6000本を植え付けた。五ヶ瀬川の土砂が堆積した畑は水ハケがよく、この日も大きいもので長さ約180センチ、重さ約2キロという立派な自然薯が掘り出された。
山本さんは「ここは砂地で芋類の栽培に適している。連作障害が心配されたが、曲がりもなく出来は上々。ピークは12月から正月にかけてだが、来年2月ごろまでは収穫できそう」と目を細めていた。
収穫祭では自然薯を使った餅、自然薯汁、揚げ物、ムカゴのおにぎり、ムカゴのかき揚げなどの料理の試食会も行われた。
今年もゆうパックで全国発送を受け付け中。販売価格は1.5キロ入り4,300円(1~2本)、2キロ入り5,500円(2~3本)、小箱1キロ入り3,000円(3~4本、全て送料込み)。出荷は12月5日からで、12月14日までに申し込めば、年内に配達できるという。
申し込みは県北の各郵便局のほか、「道の駅北方よっちみろ屋」(TEL 0982-48-0808)で受け付ける。12月1日・2日にはよっちみろ屋で「自然薯まつり」が開催される。