日向市特産のかんきつ類「へべす」の出荷が5月31日、JA日向で始まった。ハウス栽培のへべすで合計10トンを予定。
毎年、露地ものへべすに先駆けて、市場に出回るハウス物のへべす。種がないのが特徴。今年も玉太り、酸味、果汁共に「申し分なく生育している」という。今回出荷した門川町の農家、川崎泰富さんは「ハウスものは温度の調整さえ間違えなければ、安定して収穫できる。今年の出来も例年並み」と話す。
日向市農林水産部・ブランド推進課の男性職員は「昨年より多くの報道陣が集まり、うれしい。へべすの注目度の高さを感じる」と笑顔を見せる。
8月初旬からは露地ものが出荷され、10月上旬まで市場に並ぶ。ハウス物と合わせて110トンの出荷を見込む。
近年、東京・吉祥寺などでへべすを料理やドリンクに使う飲食店が増え、大阪ではバーとのコラボレーションでへべすカクテルが飲まれるなど、需要が増えている。現在は日向市だけでなく、宮崎県内の都城、串間、宮崎中央、尾鈴の各JAでも栽培し、3年後には出荷される予定という。