2月13日に首相官邸で行われた国民栄誉賞の表彰式で、囲碁棋士の井山裕太さんが記念品贈呈の返礼品として、日向市のはまぐり碁石セットを贈ったことが分かった。
将棋棋士の羽生善治さんと共に、囲碁界で初めて七大タイトルを独占したことなどが認められ、国民栄誉賞を受けた井山さん。表彰状と七冠にちなんだ七宝の硯(すずり)を記念品として受け取り、そのお礼としてミニチュアの碁石と碁盤のセットを安倍晋三首相に渡した。表彰式後には、井山さんと安倍首相が返礼品で碁を打つ一幕もあった。
報道などでこのことを知った日向市民の間で、返礼品は日向市平岩の「黒木碁石店」が昨年同店の創業100周年を記念して発売した「日向尽くし ミニチュア囲碁セット」なのでは、とうわさになった。
同店を経営するミツイシの黒木宏二社長に確認したところ、「井山七冠の返礼品は当社の製品」と事実であることを認め、「国民栄誉賞受賞という大変おめでたい機会に、当社のはまぐり碁石が選ばれたことはとてもうれしい」と話す。今年2月に宮崎県伝統工芸士に選ばれた下鶴美文さんの作品だという。