
延岡の今山大師(延岡市山下町)で3月26日、弘法大師像を洗い清める「大沐浴(もくよく)」が行われた。
「お大師さん(延岡今山大師祭)」が4月18日~20日に開催されるのを前に毎年行う恒例行事。今山大師は、高さ17メートル、重さ11トン、足の大きさが62文(約1.25メートル)で「日本一の弘法大師像」といわれ、地元住民から「おだいっさん」の名で親しまれている。同大師像は1957(昭和32)年4月、信者やゆかりのある有志の寄付によって建てられた。
この日は野中玄雄住職による法要の後、そろいの法被を着た今山大師慶賛会会員や地元商店街の代表などが、高さ17メートルの銅像に設置された足場を上った。高圧洗浄機で水を出しながら、大師像の頭や顔、胴や足などに付いた一年の汚れを、手にしたデッキブラシやタオルを巻き付けた棒で洗っていった。
野中住職は「九州三大春祭りの名にふさわしいにぎわいになれば。今年は昭和100年、戦後80年の年。お大師さんからも熱気を感じたが、平和と災害復興をお大師さんも汗をかきかき、願っているのでは」と話す。「10年ぶりに徳島から『天水連』がやってきて、境内や19日のパレードなどで阿波(あわ)踊りを踊る」とも。