日向市産業支援センター「ひむか-Biz」で8月23日、同センターとクラウドファンディング事業を行う「FAAVO宮崎」が提携したことを受け、両者が会見を行なった。
会見には十屋幸平日向市長も出席し、「今回のパートナーシップ締結は非常に有意義なこと。相乗効果で日向市の街づくりのきっかけに大きく寄与することを期待したい」と話す。
提携後第一号の起案事業は「立石いらかぶ復活!プロジェクト」。美郷町西郷の伝統野菜「いらかぶ」を消滅の危機から救おうと始動した同プロジェクトについて、発起人の一人である林幸広さんが説明した。
「以前『いらかぶ』は西郷の立石地区に当たり前のように栽培されていた野菜だったが、現在は3軒の農家が作っているだけ。生食もできるが、漬物にすると大変おいしい。伝統野菜が途絶えることが受け入れられず、生産者や地域の人たちと復活に向けて活動を始めた」(林さん)。
同プロジェクトによると、いらかぶはツケナ、アブラナ科で、「いら」は「とげ」という意味。ベータカロテンを多く含んでいることが特徴だという。
同プロジェクトではいらかぶで粒マスタードを作り、商品化することを目指す。林さん「宮崎県特産の肉や白身魚との相性もよく、今後宮崎を代表する調味料になる可能性を秘めている」と自信を見せる。
現在、「FAAVO宮崎」を通じ、専用農地の購入やマスタード加工工場建設のための資金支援を呼び掛けている。目標金額は160万円。支援者へのリターン品には、支援額による異なるが「いらかぶマスタード瓶詰」のほか、西郷のピザ店「オットーオットー」の「季節限定いらかぶピザ無料券」、「いらかぶ漬け」などを用意する。募集は10月3日まで。