宮崎県立延岡商業高校(桜ケ丘町3)の生徒が5月23日、地域ビジネスを学ぶ授業の一環で山下新天街などを回り、フィールドワークを行った。
鳥居前で生徒に話をする山下新天街商店街振興組合の興梠貴士理事長
今回参加したのは、地域創生コースを専攻する36人の2年生。延岡駅から祇園町までの「駅まちエリア」と呼ばれる場所を商店街の人に話を聞きながら歩いて回った。今回の学習の狙いは「永続的で有用性あるまちづくりに生徒がどう関わっていけるか地域の現状を多角的に調査すること」と担当の前田千明教諭。
当日は2班に分かれ、地元ケーブルテレビ局が運営するスタジオ兼フリースペース、菓子店、レストラン、洋服修理店、整体院、雑貨店の店主などから直接話を聞いた。
雑貨店「Heart Wrap(ハートラップ)」(恵比寿町)店主の吉田展啓さんは、生徒たちに「県北でもここまで大きなアーケードのある商店街は山下新天街だけ」と説明したり、「シャッター通りとなってしまったが、自分たちが育ってきたこの町の伝統的な祭りや風景を、2歳の自分の子どもに残したい思いがある」と話したりした。興梠(こおろぎ)接骨院院長で、山下新天街商店街振興組合理事長の興梠貴士さんは、大阪出身だが祖父が延岡に住んでいた縁で大好きな延岡に移住した経緯や商店街の歴史について説明した。
同校生の戸松瑚音さんは「地域の人から商店街やイベントを昔みたいに盛り上げたいという気持ちを聞けた。まず私たちが延岡のことをしっかりと学びたい」と話す。6月以降も商店街をテーマにした授業は続く予定。