日向市立東郷学園(東郷町山陰辛)の生徒ら10人が10月27日、加工体験施設「味工房」(同)で東郷町産のハーブ「カモミール」を使って、焼きドーナツを作った。
小中一貫校の同学園は「カモミールの香る学校にしよう」と、2015(平成27)年から薬草の里づくりに取り組む「東郷まちづくり協議会」と連携する。今回使ったカモミールは、今の9年生が昨年11月に苗を植栽し、4月に収穫したもの。生徒たちは初めてのドーナツ作りに戸惑いながらも、地域のボランティアたちと協力しながら楽しんで作業をしていた。
当日は、同協議会会長の鈴野浅夫さんがカモミールを使った特産品づくりをするきっかけなどを話し、「現在、カモミールの香りを感じてもらえる焼きドーナツの商品化を目指している。2021年8月に行った生徒会との意見交換で、生徒の皆さんから『私たちも製作、販売をしたい』と意見があり作ってもらうことになった。生徒の皆さんがふるさとに対して自分たちができることを探して、行動できるように育っていると感じる」と笑顔を見せる。
鈴野さんによると、同ドーナツはカモミールの香りをより引き出すためにカモミールの粉末を使った生地とココアパウダーを使った生地の二層にしているという。材料におからも使い、油で揚げずに電子レンジで加熱して作る。
同学園生徒会長の寺原淳平さんは「収穫した時よりも今日のほうがカモミールの香りがした。カモミールを知らない人に届けたい」と話す。稲田真緒さんは「材料で使う粉末のカモミールは白色のイメージだったが、きれいな黄色で驚いた。カモミールの香りと見た目もかわいいドーナツをきっかけに、東郷町のことを知ってほしい」と話す。
29日は「道の駅とうごう」で開催の「とうごうの秋 食と実りの感謝祭」に出店し、焼きドーナツを販売する。祭りの開催時間は10時~15時。