宮崎・美郷町北郷の保育施設「yattara(ヤッタラ)」(TEL 0982-60-3774)が新園舎建設の計画を進めている。
同施設の正式名は「“もうひとつの”こどもえんyattara」で、昨年4月にスタートした。代表のかみむらかおりさんは、熊本県出身で美郷町の山の自然と山の人たちとの暮らしに魅せられ移住した。かみむらさんは「『ここだからこそ』の恵まれた自然や、山里らしい暮らしぶりをたっぷりと自分の息子に経験させたいと思い、その思いに共感する仲間と共に施設を始めた」と話す。
同施設は認可外保育園で定員11人。1歳から就学前の子どもを対象に、野外活動と古民家を拠点に預かり保育を行う。田畑での作業や川遊び、山への散歩、調理など、自然と暮らしの中で子どもが体験し、育つことを園の特徴とする。かみむらさんは自宅を活動拠点として開放し、家族の住まいは別に移していたが、その借家を離れる必要が生じ、自宅へ戻ることに。園は公民館や地元業者の空き店舗を借りるなどしているが、これを機に新しい園舎を作ることを決意した。
かみむらさんは「ピンチはチャンスだと思い、子どもだけでなく大人もワクワクするような場所を作りたいと思った。美郷町は高齢化率52%を超え、人口が少なく、コミュニティーが狭いところがある。外からの人も招き入れ、いろいろな価値観があることを感じられるような場所にしたい。大地の再生の手法による水脈整備をし、町内在住のログビルダー・福田裕人さんの手で、町産木材を使った自然と共に小さく暮らす面白さをシェアできるような園舎にする予定」と話す。
支援を広げるために、食を大切にする保育園のドキュメンタリー映画「いただきます2 ここは発酵の楽園」の上映会を9月16日に、美郷町率北郷図書館・研修室で行う。上映は10時30分~、14時~の2回。入場料は大人1,500円(前売り=1,400円)、高校生以下無料。各回70人。要予約。
現在、クラウドファンディングで資金を募っている。目標金額は500万円で、9月3日現在で146万5,000円を集めた。目標額に達した場合のみ支援金を受け取る「All or Nothing方式」を採用する。9月30日まで。