小料理・鉄板焼きの店「和食侍 森した」（日向市上町5、TEL 070-2275-3601）が日向にオープンして、7月22日で2カ月がたつ。席数はカウンター7席のみ。

一人で切り盛りする森下哲也さん

　店主の森下哲也さんは、日向市幸脇で伊勢エビ、生き造り料理専門の民宿「森下」を23歳で親から引き継ぎ経営してきた。海に面した民宿だったため護岸のかさ上げ工事に伴い4年前に閉店し、細島の海の駅エリアにある「しぶき通り」にオープンした「とべしま丸水産」に就職した。水揚げされた魚をさばいたり、「津本式」で血抜きをしたりするなどして、魚のうまみを引き出す総菜などを提供してきた。いずれは独立して店を持ちたいと考えていたところ、日向の繁華街・八幡通りの鉄板焼き店「とんちゃん」が閉店した跡を居抜きで借りられることになった。

　日向市内の民宿、鮮魚店で働いた経験から、地元のさまざまな魚を知る森下さん。一押しのメニューは「炙（あぶ）りサバずし」「小イカの沖漬け」「ヨダレミナ」「細島岩ガキ」「平目刺し身」「地ダコ刺し身」など。前店の「とんちゃん」から宮崎牛や山芋ステーキなどの「鉄板焼き」も引き継ぎ、メニュー化した。

　「開店から2カ月、同級生や同業者、生産者の皆さんに応援いただき客足が絶えなかった。皆さまからの声を聞きながら、いずれはコース料理一本で勝負したい。その方が食材のロスも出ず、その日その日の仕入れに合わせたベストな食材と料理を提供できる」と森下さん。「地元の漁師をはじめ生産者を盛り上げるため、地元のいい食材を積極的に取り入れていきたい」とも。

　営業時間は18時～23時。日曜定休。予約優先。