短歌スタンプラリー「黒瀬珂瀾(くろせからん)が詠んだ延岡」が3月10日、延岡市で始まった。
主催は宮崎県内の芸術文化の振興と発展のため活動する団体「アーツカウンシルみやざき」(宮崎市)。
同事業は、宮崎を訪れた歌人が詠んだ歌ゆかりの場所を巡ってもらう「宮崎まるっと歌集化プロジェクト」の一環。宮崎県内の短歌文化の振興と日常的に短歌を楽しむ生活を広げていくことを目的としている。宮崎県は「日本一の短歌県」を目指している。
スタンプラリーでは、昨年の若山牧水賞を受賞した富山県在住の歌人・黒瀬珂瀾さんが同じく12月、延岡市を訪れて21首の歌を詠んだ市内の観光名所や寺社仏閣、居酒屋やスナックなどのスポットを巡ってもらう。
スマートフォンで、スポットに設置されたQRコードを読み込み「スタンプを押す」をタップすると、黒瀬さんがその場所で詠んだ歌を紹介する仕掛け。スタンプを集めた人には、21首と裏話を収録した限定歌集を抽選で100人に進呈。当選確率はスタンプの数に応じて上がる。
「短歌は宮崎にとって大事な文化」と話すアーツカウンシルみやざきのプログラムディレクターの山森達也さんは「今回の事業の前身は、昨年、『短歌で歩こう会』(宮崎市)が主催した『ニシタチ歌集化プロジェクト』。延岡は黒瀬さんが選んだ」と説明。
「10年で宮崎県内10カ所を歌集化できれば。短歌を詠む心で日常を眺めることで、文化が浸透していく。まちづくりにもつなげたい」と意気込む。「スタンプラリーが、延岡市民に自分たちのまちを楽しんでもらったり、延岡市外・宮崎県外の人が延岡に来てもらったりすることにつながれば」とも。
3月26日まで。参加無料。