宮崎の都農ワイン(都農町川北、TEL 0983-25-5501)に9月17日、ベーカリーカフェがオープンした。
都農町の食材を使ったパンを提供する。(左から)「ベーコンエピ柚子胡椒風味」「ローストポーク」「ミニ食パン」
1996(平成8)年4月に創業した同社。ワイナリーには醸造所、販売所に加え、ワインと食事を楽しめるレストランを併設していたが、建物2階部分を全面改装。今回「ワインと楽しむパン」をコンセプトにベーカリー事業を開始し、同時にカフェをオープンした。席数は、店内40席、テラス20席。
店内は壁をなくし、店内やテラスから日向灘を一望でき、ケヤキなど地元の木材を使ったカウンターを設け、「以前よりデザイン性を重視した」内装に生まれ変わったという。施設を手がけた小弁野工務店(日向市梶木町)の小辨野聖也さんによると、カーペット敷きから創業当時のコンクリート床に戻すなど、同ワイナリーの歴史を感じられる部分とワインに合う高級感のある空間を目指し、仕上げたという。
同社社長の小畑暁さんは「ワインと相性の良いものは何かと3年前に社内で検討し、パンを製造・販売することになった。都農ワインの原料であるブドウを使った酵母を使ってパンを作る。お好みのワインを飲みながら町内特産の食材が詰まったパンを楽しんでほしい」と話す。
佐土原町出身で今年6月に都農町の地域おこし協力隊に就任した藤原心絵さんを中心に町内のイタリアンレストラン「BONLISSA(ボンリッサ)」(川北)の協力・開発の下、オリジナルのパンを作る。都農ワインのキャンベル・アーリーを使って、あんを炊いた「都農ワインのあんバター」(280円)、「都農カラスミバターバゲット」(260円)、「ベーコンエピと柚子胡椒柚(ゆずこしょう)風味」(250円)、「ミニ食パン」(150円)、「ローストポーク」(480円)などの総菜パン、ハード系パンを含め約30種類を販売する。
藤原さんは「幼い頃からパン屋さんになりたいと思い、今年3月に調理専門学校を卒業したばかり。パン作りは成形の部分を担当しているが、難しく毎回緊張する。お客さまが笑顔になってもらえるパンを提供できたら」と意欲を見せる。
同ワイナリー営業・企画部長の福嶋進吾さんは「東京のモアザンベーカリーのプロデューサー・神林慎吾さんにパンの指導を受け、さらに地元のボンリッサさんにも協力してもらった。都農ワイナリーでしか味わえないパンも用意しているので、日向灘を眺めながらテラス席でゆっくりと、パンとワインを味わっていただけたら」と話す。
営業時間は10時~16時。月曜・火曜・水曜定休。