延岡フィルハーモニー管弦楽団(延岡市東浜砂町)が8月9日、宮崎県立延岡しろやま支援学校校歌のCDを作成し、同校に寄贈した。
1990(平成2)年1月、クラシック演奏団体として発足した同フィル。地域貢献活動の一環として創立25周年を迎えた2015(平成27)年から市内の小学校、中学校、高校、特別支援学校にオーケストラが演奏した各校の校歌CDを贈っている。
今回はしろやま支援学校が今年開校10周年を迎えることから、CDを作成した。同校には聴覚障害や視覚優位の生徒もいることから、初めて演奏時の動画も作り、贈呈した。
同校校歌は、開校準備のために勤務していた当時の松田朝子校長が作詞し、高千穂高校の音楽科教諭だった中園哲也さんが作曲した。延岡城のあった同市のシンボルである城山の自然や鐘が歌詞につづられている。延岡フィルの西山いずみさんによると、バッハの「無伴奏チェロ組曲」をモチーフに作曲されているという。
出水悌二校長は「この10年多くの生徒がこの校歌を歌い、教職員も受け継いできた。これから10年、20年新たな歴史を作っていき、子どもたちのできることや個性を伸ばし、飛躍していきたい。今回いただいた音源、映像を大切に使わせていただく」と話す。10月に行われる予定の「開校記念式典でも披露する」とも。
同フィル代表者の北林鉄平さんは「地域に根差すオーケストラでありたいと練習の合間を縫って、ようやく6校目となる校歌CDの贈呈ができた。柔らかく優しく、また力強い校歌だと思った」と話す。編曲は長年同フィルの音楽監督を務めてきた椛山達己さんが行ってきたが、昨年12月に亡くなったため、新しく指揮者になった渡邊祥吾さんが担当したという。