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自立住宅支援を行う「延岡ほほえみの会」が1周年 シェルター支援も開始

「延岡ほほえみの会」理事長の塩月雅代さん

「延岡ほほえみの会」理事長の塩月雅代さん

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 延岡のNPO法人「自立生活支援延岡ほほえみの会」(延岡市惣領町、TEL 0982-20-3666)が6月22日で1周年を迎える。

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 同NPOの中心事業は「自立住宅支援」。生活困窮者や独居高齢者など住む家に困っている人を対象に「あんしん見守りサポート」付き住宅を提供し、入居からその後の支援を一貫して行う。住宅は、人口減少に伴い増加している空き家、空室のあるアパートを活用。管理や活用に悩む人と住む家に困っている人の間に入り調整を行う。

 「あんしん見守りサポート」は1日2食の食事提供、配食サービス、専属スタッフによる巡回訪問、緊急時の対応などで、一人一人の必要に応じて利用することができる。普段の生活や仕事に関する悩み、借金など、個人がひとりでは解決しにくい問題に関する相談支援も行う。

 今年4月には新たに「シェルター支援」を開始した。家庭内暴力(DV)など、さまざまな理由で避難を必要としている人、コロナ禍で生活が苦しくなり住居を失った人などを対象に、一時的な休息の場所として「アパート型シェルター」を運営する。原則3日以内の問題解決を目指し、生活自立プランの作成や住居確保などの支援を行う。

 塩月雅代理事長は「将来家族が高齢になったときに家族を自分だけで支えることができるのだろうかと私自身が不安に思っていた。また、学生時代から知り合いや友人に生活保護世帯で育った人が多く、身近でずっと見ていたので、大事な人たちの役に立ちたいと思っていた。2019年に宮崎市で自立生活支援を行うNPO法人『宮崎ほほえみの会』の加藤賢治理事長と知り合った。加藤さんは自身が支援を受ける当事者から支援者になった方。話を聞いて自分もやってみようと思った。困っている人たちを地域で支えていけたら」と話す。

 「相談に来てくださる方々はそれぞれ、さまざまな悩みを持っている。コロナ禍で人と会うことができない状況がつらいという相談が多く、話を聞く人の存在が大事だと感じている。関係機関と協力しながら当事者の方々に『ここに行けば何とかなる』と思ってもらえるような、包括的な支援を行える場所をつくっていきたい。ゆくゆくは延岡市だけでなく、日向市や高千穂町など広く県北地域に活動を広げていけたら。今後は未成年も対象にできるよう環境を整備していきたい」とも。

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