日向の特産であるかんきつ類「ヘベス」の認知拡大や販路開拓、就農者支援を目指す「へべすプロジェクト」が今年も始動した。
ヘベスはユズやカボスなどと同じ香酸かんきつ類。必須アミノ酸9種のうち8種が含まれるなど栄養価が高い。生産量が少ないため宮崎県内でも広く知られているとはいえず、最近では農家の高齢化も影響し、耕作放棄地が増加。悪循環が起きているという。
同プロジェクトでは最大250本の苗木を植えることを当面の目標に活動。メンバーの農家・黒木洋人(ひろと)さんは、「ヘベスは使い方が多様で、可能性を秘めた日向の特産物。しかし、生産量が少ないと大きな市場に出せず、大々的にPRもできない。広く認知してもらえるよう多くの人に働き掛けるとともに、新規の就農者が比較的負担のかからない形でヘベス栽培を始めるためのサポートもしたい」と話す。
現在、クラウドファンディングで一口苗木オーナーを募集している。支援コースは、500円から30万円までの6種。ヘベスは植えてから収穫までに5年かかるが、その間も一口オーナーには返礼品の一つとしてヘベスを送る予定。
目標金額は300万円、現在79万5,500円(26%)が集まっている。黒木さんは「次世代につながる取り組みなので、多くの人に応援してもらいたい」と呼び掛ける。募集は3月29日まで。